2019年9月8日日曜日

第15回総合試験機器展(TEST2019 2019/9/11~13)

2019年9月11~13日に
総合試験機器展が開催されます。
詳細は下記です。

総合
日時    :2019年9月11~13日 10~17時
場所    :東京ビッグサイト 南ホール
テーマ   :未来につなぐ試験と計測 ”見せる信頼-確かな品質”
弊社ブース:T-06


総合試験機器展は
「材料試験、環境試験と計測、評価に関するこくない唯一の総合展」として、
2年に1度のビッグイベントになります。

基礎セミナー、応用セミナー、出展者プレゼンテーションなどもあり、
弊社も講師としてセミナー発表を行います。

基礎セミナー
9/11(水) 13:45~14:30(セミナー会場D)
「衝撃・落下試験の基礎」
落下衝撃試験は、製品使用中や物流環境で生じる落下衝撃事象を再現させ、製品の品質管理を行うために実施される。
ここでは落下衝撃の基礎として、試験の必要性、装置、規格、試験方法とともに、落下衝撃波形の見方や算出方法について解説する。

出展社プレゼンテーション
9/13(金) 15:15~16:00(セミナー会場E)
「安全な物流環境を支援する試験計測技術」
製品を安全に最終顧客まで運ぶためには、物流環境で生じる振動衝撃を把握した上で、環境改善や各種設計が行われる。
ここでは、安全に製品を輸送するための製品・包装設計の基礎と、物流環境計測方法について解説する。



弊社は本展示会で下記製品を展示いたします。
○新型衝撃試験機:PDST-230
 
 


○加速度ロガーシリーズ
 ・無線型輸送環境ロガー G-TAG ShockView

 ・超小型3軸加速度ロガーAccStick

○万能試験機 UTシリーズ
 
○モバイル機器用落下試験機 DT-202


それぞれの試験機の目的、導入方法など、お客様の製品トラブル事象に合わせて解決方法を提案させていただきます。
ご興味のある方は弊社ブース(T-06)までお越しくださいませ。

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部 波夛野諭志

2019年7月16日火曜日

薄膜緩衝材における緩衝性能評価手法(日本包装学会年次大会2019)

2019年7月11,12日に
第28回 日本包装学会年次大会
が開催されました。

この学会において弊社は下記発表を行いました。
・ポスター発表
  「衝撃応答スペクトルによる緩衝包装評価方法」
  (事業開発部部長 川口)
・口頭発表
  「薄膜緩衝材における緩衝性能評価手法
   (事業開発部 波夛野)

緩衝材は下記の二つに分けられ、製品設計に関わるものが
製品の中に施す緩衝材です。

 ・製品の外の緩衝材:気泡緩衝材等(物流中の衝撃低減)
 ・製品の中の緩衝材:ゲル、ゴム   (製品使用中の衝撃低減)
 
 

 

 
製品の外に施す緩衝材に対する緩衝性能評価方法は
JIS Z 0235 「衝撃荷重試験」に規定されており、
落錘試験機が一般的に用いられます。
しかし、製品の中に施すような極めて薄い緩衝材に対しては
性能を評価する試験機・試験方法が規定されていないだけでなく、
落錘試験機を使用することは適切ではありません。


 
 
落錘試験機 ACST
 
 
そこで、振子式試験装置 PST-300を使用し、
試験試料の有無による衝撃加速度を比較評価する方法を提案いたしました。
 
 
この試験機は高い繰り返し性・再現性をもち、
2次衝突防止機能が備わっているため、
非常に信頼性の高いデータを得ることができます。
 振子式衝撃試験機 PST-300
 
現場取入れ手順は、
①同一厚さサンプルに対する衝撃加速度を比較し、
  緩衝率の高い試料を選択
②同一種類の試料で厚さの異なるものを複数用意し、
  製品許容加速度になるサンプル厚さを決定
 
この流れで、製品の中に施す緩衝材の材質、厚さを考察することができます。
 
 
製品の強度設計をされている方は、
強度評価方法を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
 
お問い合わせは下記まで
神栄テストマシナリー
 
神栄テストマシナリー㈱
事業開発部 波夛野諭志

2019年6月26日水曜日

技術セミナー満員御礼

2019年6月28日に
「早坂理工ビジネスパートナーシップ2019」
が開催されます。
詳しくは下記ページに記載しております。
https://s-hatano.blogspot.com/2019/06/2019.html

なお、このセミナーでは私が技術セミナーで発表いたしますが、
光栄なことに私のセミナーは満員になりました。

弊社は月に1度程度の頻度で日本各地でセミナーを開催しております。
また、個別セミナーなども要求があれば開催いたします。

次回は7月10日つくば本社にて開催いたします。
残席ございますので、是非お申込み下さいませ。

少しでも技術的な知識を習得して適正物流を目指したいとお考えの方、
安全輸送のための社内教育を実施したいとお考えの方、
お気軽にご相談下さい。

セミナー情報
https://www.shinyei-tm.co.jp/main_seminar.html

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部 波夛野 諭志

2019年6月21日金曜日

「慣性って何?」(NHKスペシャル「巨大鉄道網 秒刻みの闘い」)

明日です!!

6月29日(土) 21:00~21:49
NHKスペシャル 東京ミラクル 第2回

「巨大鉄道網 秒刻みの闘い」
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20190629
において、弊社の「車両動揺測定駒」が取り上げられます。



電車が発車、停車する際、何かに押されたわけではないのに、
倒れそうになったことはありませんか?
この世界では、物体は今ある状態を維持しようとする性質があり、
それは「慣性と呼ばれます。

電車が発車する際は、体は止まったままでいようとし、
停車する際は、体は同じ速度を維持しようとします。

 

その慣性による力「慣性力」が相対的に働くことにより
外から力を加えられなくても倒れそうになるのです。

この慣性力による加速度を検知する「車両動揺測定駒」を、
吉田精機時代に販売しておりました。
 1946年  吉田精機㈱         創立
 2015年  神栄テストマシナリー㈱   社名変更

この加速度検出器は小さい駒なので、
持ち運び易く誰でも使える上、壊れることもないので、
非常に長い間使われ続けています。


廃版になった今でも大事に使われ続けているのは嬉しいですね。
今後もお客様に満足して頂ける製品を提供し続けられるよう尽力いたします。

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部 波夛野 諭志

2019年6月18日火曜日

セミナー発表(早坂理工ビジネスパートナーシップ2019)

早坂理工株式会社にて、下記展示会が開催されます。

早坂理工ビジネスパートナーシップ2019
日時   :2019年6月28日(金)
場所   :ラフレさいたま
      埼玉県さいたま市中央区新都心3-2
参加費:無料

この展示会では技術セミナーが開催され、
弊社も下記内容にて発表いたします。


時間:13:20~14:20
E-3
「落下衝撃問題に関する対策アプローチ」
神栄テストマシナリー㈱ 波夛野 諭志
製品は物流環境や使用環境で落下事象に遭遇し、不具合原因となります。これら問題の対策としての落下衝撃試験と加速度計測技術を紹介します。






このセミナーでは、製品が破損する原因を物流環境と使用環境に分けて考察し、それぞれの観点から問題解決手法を解説いたします。
セミナーや展示会にご興味のある方は、是非ともご参加下さいませ。

早坂理工ビジネスパートナーシップ2019
https://solvic-net.ssl-xserver.jp/hayasaka-rikoh/seminar-entry/

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部 波夛野 諭志

2019年5月30日木曜日

輸送包装ディスカッション2019(2019/9/27)

日本包装学会輸送包装研究会では、輸送包装技術向上のための標記イベントを開催します。

このイベントでは、輸送包装分野の初級レベルの方から上級レベルの方までを一堂に会して、「輸送包装技術者教育」をテーマとしたディスカッションと試験室の見学を行います。
ディスカッションでは、事前に参加者からアンケートを収集し、その内容を題材にして参加者全員で議論を進めます。
ここでは、参加者全員が質問者と同時に回答者となります。みなさまの積極的な議論を期待いたします。

この会が、普段抱いている疑問や課題を解決するきっかけの場になり、技術力向上に寄与できれば幸いです。


日時:2019年9月27日(金)13:30~17:30

場所:日通NECロジスティクス株式会社 包装試験センサー

アクセス:西府駅(西武線)より徒歩5分

募集人数:先着20名(1社2名まで)

参加費:無料

申し込み方法
下記ページより
http://www.spstj.jp/event/society/yusou_discussion_2019.html

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部 波夛野 諭志

2019年5月29日水曜日

輸送包装セミナーのご案内(2019/7/10)

下記日程にて落下衝撃試験セミナーが開催されます。

テーマ
適正包装評価試験と輸送環境計測手法

日時  :2019年7月10日(水) 13:30~17:00
場所  :神栄テストマシナリー㈱ つくば本社
定員  :20名(先着順、1社2名まで)
参加費:無料

プログラム
適正方法設計に必要な4つの過程

神栄テストマシナリー㈱
物流中に発生しうるハザードから製品を保護するためには適正な手順を踏んだ包装設計が必要になる。包装設計は主に、輸送環境調査、製品脆弱性試験、緩衝包装材料試験(緩衝材・外装箱)、包装貨物評価試験の4過程が必要であり、本講演では各過程の必要性・実施方法について解説する。加えて、包装材料の引張圧縮強度を評価するための万能試験機について紹介する。

各種試験条件を決定づける輸送環境記録データの活用方法
神栄テストマシナリー㈱
輸送環境記録により得られたデータから、包装試験条件を設定できれば、適正包装が実現できる。しかしながら、計測データから試験規格を導くためには様々なノウハウが必要であることから、未経験者が新しく取り組むにはハードルが高い。ここでは、輸送環境調査をするために必要な設備、データ解析方法について解説する。さらに、無線型加速度ロガーG-TAGを使った輸送環境調査についても触れる。

質問コーナー
 
試験室見学

参加希望の方は下記HPまで

神栄テストマシナリー株式会社

https://www.shinyei-tm.co.jp/main_seminar.html

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部  波夛野 諭志

2019年5月8日水曜日

輸送包装セミナーのご案内(2019/6/27)

下記日程にて落下衝撃試験セミナーが開催されます。

テーマ
輸送調査と包装設計

日時  :2019年6月27日(木) 13:00~16:30
場所  :ウインクあいち 1007会議室
定員  :20名(先着順、1社2名まで)
参加費:無料

プログラム
適正包装設計と評価試験

神栄テストマシナリー㈱
適正包装設計とは、実態の物流環境(振動、衝撃)を測定することで得られる包装試験条件に基づき、包装評価試験(落下試験、振動試験、圧縮試験)を行うことで実現できる。ここでは、適正包装設計の考え方と共に、それらに必要な試験方法と、実輸送データ計測方法のポイントについて解説する。加えて、無線型ロガーG-TAG®も紹介する。

輸送環境データ計測事例
神栄テストマシナリー㈱
物流環境では、振動、衝撃が少なからず発生し、放送内容を損傷至らしめる。ここでは実際の輸送環境データ事例として、トラック荷台振動で発生する振動特性を紹介しながら、複数の振動データを用いた振動試験条件の取り組み状況について報告する。

デンソーにおける包装設計事例
デンソー㈱
包装使用設計時に海外輸送中の荷物の衝撃を次の方法でシュミレーションしており、各具体的な事例をご報告させていただきます。
 (a)輸送中のトレーの削れ潰れ等⇒短時間の振動・等価落下試験
 (b)包装材と製品の材料疲労破壊⇒長時間の振動試験
 (c)輸送中の積み替えなどの荷扱い⇒落下試験
 (d)輸送中、保管中のパレットの潰れ⇒圧縮試験


参加希望の方は下記HPまで

神栄テストマシナリー株式会社
https://www.shinyei-tm.co.jp/main_seminar.html

神栄テストマシナリー㈱
事業開発部  波夛野 諭志

2019年4月15日月曜日

薄膜緩衝材における緩衝性能評価手法の検討(2019/7/11,12 日本包装学会)

2019年7月11日、12日に東京大学において
日本包装学会年次大会が開催されます。
私は
薄膜緩衝材における緩衝性能評価手法の検討」
をテーマに、PPT資料を用いた口頭発表を行う予定です。http://www.spstj.jp/event/nenji/28/program.pdf
 
電子製品の中には衝撃緩衝・防振の為に
部品に薄膜を貼付することがあります。
緩衝材評価試験方法としてJIS Z 0235-2002
動圧縮試験機における衝撃荷重試験が定められていますが、
1mmに満たないような緩衝材の場合は圧縮変位が小さいため、
規定試験により最大加速度・ひずみを評価するのは不適です。

 
動圧縮試験機(緩衝材料評価試験装置ACST)

そこで、本発表では薄膜の緩衝特性を評価するために
新たな評価試験方法を提案します。

現在は薄膜の評価方法が確立されていないため、
今後提案する試験方法を国際・標準規格として規定していくことを見据え、
今後も継続して試験を行う予定です。


なお、薄膜の緩衝特性評価方法に興味がございましたら、
弊社までお問い合わせくださいませ。
有償で試験機ルームの貸し出しなども行っております。

神栄テストマシナリー㈱
TEL:029-848-3571(営業部) FAX:029-848-3572


事業開発部  波夛野 諭志

2019年4月3日水曜日

落下衝撃試験セミナーのご案内(2019/5/24)

下記日程にて落下衝撃試験セミナーが開催されます。

テーマ
落下・衝撃試験とデータ解析

日時  :2019年5月24日(金) 13:30~17:00
場所  :神栄ビル3F 304会議室(神戸三宮)
定員  :20名(先着順、1社2名まで)
参加費:無料

プログラム
落下衝撃試験の基礎
落下衝撃試験は、製品の耐衝撃性能を評価するために実施されている。衝撃試験とは、製品に指定の衝撃加速度パルスを印可する試験で、製品の品質管理や強度確認が行われている。ここでは、落下衝撃試験のための試験規格、装置、方法、データの見方等について紹介する。

衝撃応答スペクトルと衝撃試験
衝撃試験では、衝撃パルスのデータ解析手法として衝撃応答スペクトルがある。ここでは、衝撃応答スペクトルの基本的な考え方とその意味について解説するとともに、衝撃応答スペクトルを用いた衝撃試験方法と、その応用展開から開発された衝撃試験方法を紹介する。

適正包装設計のための衝撃応答解析活用
包装設計の適正化のためには、物流環境の数値化、製品の機械的強度の情報をもとに緩衝設計を行う必要がある。ここでは、適正包装設計の概念と、その設計手順をか移設しながら、包装落下試験時の製品衝撃加速度計測方法の注意点、ポイントを説明する。さらに落下試験時、緩衝包装性能を、計測された衝撃波形の最大値で評価する方法の課題を指摘するとともに、衝撃応答解析を利用した新しい設計評価方法を提案する。


参加希望の方は下記HPまで

神栄テストマシナリー株式会社
https://www.shinyei-tm.co.jp/main_seminar.html


事業開発部 波夛野諭志

2019年3月11日月曜日

最適な「緩衝材厚さ」 とは

裁量で包装設計を行っていませんか?
包装設計を見直すことで、輸送費を大幅に削減できるかもしれません。

最適な包装設計は、物流データから理論的に求めることが出来ます。


1.包装設計の目的


包装設計の目的には主に下記の2つがあります。
 ・内容品の保護
 ・物流コストの削減
貨物は内容品が破損することなくエンドユーザーへ届けられる必要があり、
内容品を保護するために緩衝設計がなされます。
製品に発生する衝撃加速度を小さくするためには、大きな梱包箱を用意し、多量に緩衝材を封入すればよいのです。

一方で、物流コストを削減するためには、
箱の大きさを小さくすることで一回の運搬量を増やし、
配送回数を減らすことが必要になります。
箱の大きさを小さくし、緩衝材の使用量を少なくすることで、
緩衝材の材料費を削減することにも繋がります。

以上より、内容品の保護、物流コスト削減を考慮すると、
内容品に発生する加速度が許容加速度を超えない範囲で
可能な限り貨物の大きさを小さくすることが、
最適な包装設計であると考えることが出来ます。


2.緩衝とは

緩衝材が変形することによるエネルギー吸収量は、
落下前の貨物の位置エネルギーと等しく下記で表されます。
  Ep=mgh [ J ]
位置エネルギーを吸収する緩衝体の体積は、
受圧面積をA、緩衝体厚さをtとしたとき、
  V=At
となり、緩衝材1cm3当たりに吸収するエネルギー量は
   ε=Ep/V
で表されます。
このことから、εが大きくなれば、緩衝材の使用量を減らすことができることになります。

図1 εとVの関係
 

3.最適な緩衝材寸法

力学的エネルギーは、縦軸を力F、横軸を変位xとしたとき、
Fx図の面積(図2 左下)で表され、
これは緩衝部全体(V=At)の変形による吸収エネルギー、
つまり貨物落下前の位置エネルギーEpに相当します。

また、受圧部全体に加わる力をFとすると、
単位面積(1cm2)に加わる力(応力)は
  σ=F/A[N/cm2]
となります。また、厚さt[cm]における変位x[cm]は、
厚さ1[cm]における変位として
  S=x/t
で表します。Sは一般的にひずみと呼ばれます。
この時、縦軸を応力σ、横軸をひずみSとしたグラフを描くと
応力ひずみ曲線下の面積がε(1cm3当たりに吸収するエネルギー)です。 

図2 εとは

 
Gファクターを
  G = a/g ( a:製品発生加速度、g:重力加速度)
と定義すると、最大応力は
  σm = F/A = mgG/A
と表され、下記式に変形できる。
  mg/A = σm /G  ・・・①
また ε= Ep/V = mgh/At より
  t = mgh / εA  ・・・②
となり、①、②より
  t = σm h / εG
となる。ここで C=σm/ε (緩衝係数)と定義すると
緩衝体の厚さが
  t = Ch/G
で表されます。
 
図3 緩衝係数Cの求め方
 
そこで、物流中に想定される最大落下高さをh、
製品の許容加速度をGgとすると、必要緩衝材厚さは下記になります。
  t=Ch/G
この式から、Cが小さいほど必要緩衝材厚さが小さくなる
つまり梱包貨物の大きさを小さくすることが出来ます。
ここで、σ、εが変化すればCの値も変化するため、
応力ひずみ曲線の任意の点からCを求める必要があります。
そこで、図4右下のように、ここでは例として5点のCを計算します。
 
各点における緩衝係数は、図4の左下のように求まります。
そして、横軸を応力σ、縦軸を緩衝係数Cとしたグラフを描くと
右上の図のような曲線が描けます。
緩衝係数が小さいほど、梱包材の大きさを小さくすることが出来るため、
ここでは曲線の最小値であるC3、そしてその時の応力σ3を採用します。
そのC3、σ3から、最適な緩衝材厚さt、その時の受圧面積Aが次式で求まります。
   t = C3h/G
  A= mgG/σ3
 
 
図4 最適な貨物の大きさ決定
 
 
 
4.緩衝材料による違い
 
応力ひずみ線図から緩衝材の性質がわかります。
図5の応力ひずみ線図の曲線aは、ひずみが大きくなるにつれ、
曲線の傾きが大きくなります。
これは、圧縮するにしたがって硬くなる性質を持ち
尖った緩衝材や、通気性のある気泡緩衝材などがある。
 
それに対し、cの曲線は圧縮するに従い柔らかくなる性質を持ち、
段ボール・紙といった、座屈系緩衝材が挙げられる。
 
また、曲線bは応力がひずみに比例していることから、
弾性を持ったバネに近い緩衝材であることが分かる。
 
 
図5 応力ひずみ線図からわかる特徴
 
 
5.緩衝性能評価手法
 
緩衝性能の評価方法はJIS Z 0235 - 2002に規定されており、
規格に準拠した試験機として弊社ではACSTを販売しております。
 
ACSTの特長は、サンプル上方より重錘を落下させることにより、
落下衝突時のサンプル圧縮変位、重錘発生加速度を計測します。
重錘に発生した加速度と、サンプル・重錘の情報から、
サンプルに発生する応力を計算します。
また磁歪センサによる変位計測により、
サンプルサイズからひずみを求めます。
この応力、ひずみを用いて、緩衝係数を解析することができ、
梱包貨物の最適緩衝材厚さを求めることができます
 
図6 緩衝性能評価方法
 
 
緩衝材料評価試験装置 ACST-200

 

詳細は弊社HPをご確認下さいませ。
 
神栄テストマシナリー㈱ HP
 
神栄テストマシナリー
事業開発部 波夛野 諭志